家族の思い出と成長を刻む柱をデザイン✨

Interior

こんにちは!再生建築プランナーのトモノンです!

リノベーションに伴い間取り変更をする際は、既存の壁を解体し、下地の柱を撤去して分離されていた部屋を繋げたりしますが、構造耐力上その柱を抜くことが出来ない場合があります。
そんな時には、柱を撤去するため構造補強のための梁を掛けることで問題が解消されますが、それなりの費用も必要となります。
ただ、柱が残っても生活上支障ない場合には、「梁掛け」を行わずそのまま残すことも可能で、その柱を利用して新たなスタイルにデザインすることも出来ます。

今回の記事では、そんな抜けない柱をそのまま残し、機能性を付加してデザインした事例について、ご紹介してまいります!

 

1.Prologue

 

Property
建築から48年経過した住宅は、リノベーションのご依頼のあったお客様の祖父母宅となり、施設に移り住むことをきっかけに空き家になってしまうため、お孫さんであるお客様が相続し住み継ぎたいとの思いを受け、『平屋リノベ住宅』としてプロデュースさせていただきました✌
因みに、お孫さんご家族はご夫婦とお子様お二人の四人家族となっております。
Dismantle
内部はもちろん、外部もスケルトン状態までに解体し、これまで見えなかった構造体が露わとなり、現況の状態と計画図を照らし合わせながら、設計通りに建築が出来るのかどうかを確認すると共に、可能とするための補強の検討などを行います。
Pillar
解体工事後に構造体チェックした結果、和室の続き間がLDKになる間取りにおいて、構造耐力維持するには一本抜けない柱が確認出来ました。
その上でお客様とも協議し、「梁掛け」を行い柱を抜くのではなく、見た目や費用、柱位置が生活上問題なく支障にならないことから、新たにキレイな柱に交換し残すこととしました。

柱を残すことで動線や間取りに問題が生じ、普段の生活に支障をきたす際には、柱を撤去に共う補強の検討をはじめ、最悪の場合には一部設計の変更が必要となってきます。

2.Interior design

 

Height meter

 

リノベーションによりLDKとなった空間に、この家をこれまで長きにわたり支えてきた柱が入れ替えられ、その姿はリノベーションにより表しとなり、またこれかられも新たな支えとなってお孫さんご家族を守っていきます。
そんな柱の一面には、お子様の成長を図るための目盛りを入れ、「身長計」としても活用できるようにデザインしてみました。
それは、ただ単に「抜けなかった柱」とするのではなく、そこに存在する意味を持たせることで必然性が生まれ、「リノベ住宅」としての魅力を感じられるかなぁと考えたからです…😐
というのはブログ上のカッコつけで、実際は率直にお子様の成長の記録を楽しんでほしいとの思いからです(笑)

Movie

 

Works
この身長計の目盛りは、看板屋さんにオーダーしたカッティングシートとなり、元多能工職人である私自身が施工を行いました。
また、その際の作業風景を撮影し、動画編集まで自ら行ってみましたので、ぜひ下記URLからご覧いただければ幸いです😌

「小さいお子様がいるお家あるある」かもしれませんが、私の自宅はもちろん実家には身長を図る何らのアイテムとスペースがあり、今でも良き思い出として残っています✨

3.One year later

 

Memory

リノベーション工事が竣工して一年後、定期点検で訪問した際に発見した嬉しい記し✏
実は、この身長計の目盛りはお客様のサプライズプレゼントで、お客様の最終確認まで秘密としていたため、お披露目するまでその反応に一抹の不安がありましたが、実際には大変喜んでもらいました。
それから時が経過し、当時の私の思いがこの様なかたちで受け取っていただけたことに、心から感激しました😭
またアフターフォローで訪れた際には、きっとその記録が増えていることだろうと思うと、これからも楽しみです♪

4.まとめ

ご覧いただいた通り、今回は住宅のフルリノベーションに伴い、構造耐力を保つために残した柱をデザインし、「身長計」としての利便性を付加しながら、インテリアとしても空間を彩る仕上げをプランニングしました。
そこには、再生建築プランナーとしての遊び心と思いがあり、成長を記録できる柱が「ミュニケーションツコール」の一つとなり、いつまでもご家族様が楽しく・仲良くあってほしいとの願いが、この様なスタイルに至り、これこそがリノベーションの魅力の一つであり真骨頂です。
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